アウトフレーズの解釈.etc。

前回スケールチェンジについて書いたんですが、今回は私なりに解釈したスケールアウト・・・と言うかアウトフレーズについて書く事にします。

つい先日お手伝いしているフュージョンバンドの1回目のライブも無事に終了しました。
その時に見に来て頂いた友人のピアニストが私の弾くアウト系のフレーズが意外だったらしく、弾いている本人はそのつもりは無かったのでこちらは逆に意外な反応にビックリしています。
余談ではありますが、その友人とはスタンダードなジャズしか一緒に演奏した事が無くてご一緒している時は常にオーソドックスなギターを弾いていたのでそう感じられたのかもしれません。

今回のフュージョンバンドではモードの代表曲・・・とも言える“処女航海”と“So What”の2曲がレパトリーになっていて、かなり自由にアプローチ出来る選曲だったので私も自由に弾かせてもらいました。

モード系の曲と言うか1コードの進行は単一のスケールだけで弾いても様にはなるんですが、盛り上がってくるとやはり色々なアプローチが可能なのでアウトフレーズの登場の機会も自然と増えて来るんですよね。

75年頃を境にストレートジャズとは別に新しい流れとして色々なミュージシャンが色々なアプローチでスケールを解釈したり進化したフレーズで斬新なプレーをするようになったと思います。

私がギターを勉強し初めてモードと呼ばれる物に出会ったのは高校1年生くらいの頃で、当時は全く知識として理解しただけで例えばDm7ならドリアンスケールで対応するくらいしか分かりませんでした。
例えばDm7一発物でもDmに向かうⅡ→Ⅴ7を使ったり、更にその上にⅡに対しての更なるⅡ→Ⅴ7を重ねたり・・・って事は知識としては分かっていました。

高校生としてはその辺までが限界だった訳で、実戦でそういうフレーズを弾く事も無くそのまま時間が過ぎて行ってしまいました。

70年代後半に確か日野さんのバンドに在籍していた今では超大御所のギタリスト“ジョンスコ”のデビューアルバムを聴いて物凄く違和感のあるフレージングにびっくりしました。
“ブルース・フォー・オキナワ”って曲が確か入っていた筈で、テーマだけコピーして喜んでいたんですがその後の展開が全くコピー不能と言うか訳が分からないフレーズの連発で私なりにこれは本当にブルースなのか?と疑問に思ったくらいです。
当時としてはジョンスコのうねりのあるノリがまだ理解出来なかったので余計にそう感じたのかもしれません。

その頃を境に世間ではアウト・・・アウトと色々と騒がれるようになって来ていました。
ある意味突き詰めに突き詰めた究極の答えがアウトだと思っていました。
確かにブレッカーのフレーズなんかを聴くと、とてもじゃないけどギターでは太刀打ち出来ないくらいの物凄いアウトフレーズの連発で後ずさりしてしまうくらいでした。
私の最も好きなフュージョンアルバムであるニール・ラーセンの“ジャングルフィーバー”の中の1曲にラスト・タンゴ・イン・パリでブレッカーの吹いているフレーズは美しいテーマの後を引き継いで究極の美しさでアウトさせたフレーズを吹いていて今でも鳥肌モンです。

横道にそれてばっかりですが、私の経験したアウトフレーズはこんな感じです。
初期の頃はコードのトライアードをシークエンス的に移動させるもので、ギターではかなり楽に弾けるフレーズな訳で私もそんな所から入った訳です。
トライアードの分解を半音づつ上げたり下げたりするだけで意外とフレーズになっちゃうので入り易かったんだと思います。
渡辺香津美さんの“オリーブス・ステップス”や“ロンサム・キャット”の頃は良く出て来るフレーズで私も随分コピーしました。

その後はディミニッシュのフレーズを半音ずらして弾いたり(手っ取り早く言えばコンディミになっちゃう訳ですが)スケールでは使わない音を出発点としてフレーズを弾き始めてスケール内の音に着地させたり色々試してはいました。
そんな私ですが、実際に仕事でそんなフレーズは弾く事はありませんでした。要求される物はやはり歌物のバッキングな訳で、あくまでも自分の練習や知識として確認していた程度です。

そんな時にもたまにリハバンをやったりした時に1コードで遊んだりして、少しだけ自分の持っている知識で冒険して弾いていたくらいでした。

そういった時期を経て、現れたギタリストはマイク・スターンやスコット・ヘンダーソンでした。
特にこの2人には衝撃を受けました。タイム感、フレーズ、音色などどれを取っても素晴らしいの一言です。
やはりこの2人も特筆すべきはアウトさせたフレージングの完璧さでしょう。フレーズの良さもアウトのタイミングも随分参考にさせてもらいました。

早い話が私の考えるアウトフレーズってスケールから離れるって事も大事なんでしょうが、最初に来るのが調性と言うかルートに対してどんな音が合うか合わないか・・・みたいな感覚が凄く重要だと思います。
常にルートはある訳で、それに対してどの音からどの音へ移動すると調性感がどう変るかを意識してフレーズを組み立てるのが基本だと思います。
それと同じ位大事なのはやはりフレーズの良さな訳で、どんなにアウトさせても元々のフレーズに格好良さが無ければ何の為のアウトなのか分からなくなってしまいます。
ここだけは演奏する耳も重要ですが、好きなギタリストのフレーズを身に付けて行く事が凄く近道だと思います。
実際に私もエレクトリックバンドの頃のスコヘンの弾く好きなフレーズは結構コピーしました。
当時の彼の場合アウトしてますよ的なフレーズが意図的に分かるのでとても勉強になりました。

結論から言えば、アウトってスケールの選択よりももうちょっと幅を拡げて調性感を意識してそこから少しズレたフレーズや音をどうやって使っていくかだと思います。
私も実戦で鍛えたアウトフレーズでは無いのですが、今回のライブで自分なりに研究して来た事を多少でも弾けた事が今後のギターに役に立つような気がします。

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コメント

ファン宣言!

読んでいて楽しかったです。ありがとうございます。

なおさん。

ファンなんて・・・ありがとうございます。

今後も個人的な事ばかり書きますが、訪問してくださいね。

No title

いや、本当にためになります!
僕もつい最近、ジョンスコのアウトの一つのパターンにキーの二度上のペンタトニックっていう法則を見つけ、やたら多用してますが、やっぱりただ弾くだけではだめで、フレーズとしてのカッコ良さが大切と痛感中です。時に、ホールズワースってどんな原理で弾いてるんでせうかねぇ・・・。

コケモンさん。

おぉ!ジョンスコの2度上のペンタの法則に気が付くのはさすがです。
メイジャー・マイナーに関わらず、2度上には元のコードのテンションとコードトーンに半音でぶつかる音が含まれている事が多いのでアウトには持って来いなんですよ。私も使う事があります。

ホールズワースの場合、よく言われているのは“トーナル・センター”と言われる理論で、ルートに対してルートから派生した調性の違うコードを組み合わせる手法でアウト感を出しているようです。
ただ・・・彼の場合左手のストレッチ技が尋常ではないので2音半位は楽勝で弾いてしまうので、1弦AからE♭→D→D♭→Cなんてフレーズが出てきたりして中々真似が出来ません(笑い)。
トーナル・センターはアウトする際にかなり有効な理論なので調べてみて、損はないと思います。
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Author:kamiyo.m
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