ビンテージギターからハイエンドギター

エレクトリック・ギターは今から半生期以上前に作られた”ビンテージ”と呼ばれるギターです。
確かに当時の職人さんが色々と知恵を絞って端正に作られたギターで素晴らしいです。しかも今までなかったジャンルのギターを造り出す訳ですから、その情熱は並大抵ではなかったと思います。
レスポールしかりテレキャスターやストラトキャスターも、1950年台後半の物は1本3000万以上で取り引きされていました。色々な要素が絡んでいてそんなプライスになったとは思います。

エレクトリック・ギターとは言え、そのほとんどが木材で出来ていて、エレクトリック・ギターはその木材にピックアップやらの電気的回路を取り付けて出来上がっています。

この先は私個人の独断と偏見の意見で恐縮ですが、中年ギタリストの戯言として読んで頂けると感謝します。
(ビンテージ・ギターを一応50年代までと限定して話を進めます)
50年代はまだまだ自然も豊かでギターに使う木材が豊富にあって、しかも樹齢何百年を経過した良質の木材をふんだんにセレクト出来たはずです。
その材を何年間か気候の乾燥した、ウェスト・コーストのギターメーカーが作るんですから素材は文句なしに良かったはずです。

そしてピックアップも手巻きの時代でしたから、ハンドメイドだった訳です。ハンドメイドって事はイコール全く同じピックアップを作る過程で、バラつきが出て当然ですよね。
まして、気候温暖な西海岸の職人さんですから、ランチ前の仕事と帰宅目前では当然仕事ぶりに差がでても仕方ないですよね。

特にレスポールに代表されるPAFのピックアップのホビンのブラック・ホワイト・ゼブラと、一貫性のない作りを見てもお分かりになると思います。
特にレスポールは発売後は毎年改良されて、1年毎に大きく作りが違っていますよね。

以上を踏まえて考えても、その年代のギターは実は1本1本個性が違っていて、その中の何本かに偶然が加わって抜群のトーンを出すギターとして世に出たんだと思います。
当りの確率は高かったはずですが、全部が全部素晴らしいとは限らなかったと思います。
私が過去に弾いた54年のレスポールは良くなかったです。

クラプトンの有名な "ブラッキー"が良い例だと思います年代の違うメイプルネックに別のボディーを組み合わせたギターは、世界で一番有名なストラトとして認知されていました。
クラプトンの意志でそう組み合わせたのかは、分かりませんが "ブラッキー" は偶然が生んだ産物とも言えます。
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(画像はカスタムショップ製です)

ベックは54年製のレスポールのゴールド・トップを、ブラックに塗り替えピックアップをハンバッカーへ交換して、この世の物とは思えない素晴らしいサウンドを出していました。
それも偶然の生み出した事なのかも知れません。
imgcaa27227zik5zj.jpeg

ギブソンもフェンダーも丁度CBSにフェンダー社が買収された頃を境に、大量生産でギターを作る事になるんですが(確か66年頃だと思います)、その辺りから様子が変わってしまいましたね。
要するに、作り手の個性が無くなって製品を均一化してしまって、逆にギターの側にも個性が無くなってしまった様に感じます。

78年頃はビンテージ・ギターとは呼んでなかったと思います。私の周辺ではオールド・ギターと呼ばれていました。
78年なら58年のレスポールが丁度20年目の年で楽器として一番鳴る時期に差し掛かって来たんでしょうね。
今では信じられない事に、58年のレスポールで100万はしなかった記憶があります。
私が進められた54年物で30万ちょっとでした。
確実に記憶している金額は60年の335が80万で値引き交渉ありだったのは間違えありません。
その335は大村憲司さんが買ったとの事でした。

ただ、さすがに2013年の現在ではその手のビンテージは、基本的に市場に出回らなくなって来ていますよね。71年のレスポール・デラックスがビンテージとして売られている・・・とか聞くと私の中ではビンテージとして認識が出来ません。

そして昨今人気のハイエンド・ギターと呼ばれるギターは、ほとんど木材の値段が価格を釣り上げている訳で、派手なキルト・トップなどのギターが主流になっています。
私には深みのないトーンのギターが多いいと思います(あくまでも主観です)。

値段に比例して音が良くなるなら無理をしてでも、高いギターを買いますが、弾き手の望むトーンを持ち合わせたギターは値段で判断は出来ないと思います。
これも主観で申しわけないですが、私のタバコサンバーストのレスポールは32万でしたが、今迄私が所有したギブソンの中ではナンバーワンです。
タバサ

私事で恐縮ですが、今回私がSGを購入した価格は55,000円ですが充分に使えるギターです。
ネック・ピッチ・フレットそして肝心のサウンド、全く問題ないです。
パーツはそれなりに交換はしましたが、素材のギターの出来が良くなければ駄目だったでしょう。

若いミュージシャンのギター選びの参考になればと思います。

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コメント

No title

私も70年代のGIBSON、Fenderがビンテージというのには違和感があります。
2大メーカーのクオリティーが一番落ちていた時期ですよね。

今は良い材料は手に入りにくいし手に入ったとしてもワシントン条約などの
関係で当時と同じ材料は使用できなかったりしているようでsね。
もうGIBSONではビンテージと同様のギターを作り出すことが不可能なのでは
ないでしょうか。Fenderだって同じでしょうね。

ところが国産メーカーで昔のストックがあるメーカーなどもあって、それを
使った良いギターが今でも作られています。フジゲンもその一つですね。
だから今は無理して最近のGIBSON等を買う必要はないのかもしれません。

自分も335タイプのセミアコを買う時にGIBSONではなくCREWSを選びました。
音も作りも満足していますよ。

Re: No title

コメントありがとうございます。

テイルピースさんのGIBSONではなくCREWSを選んだのは、私も全く同感です。1度弾いてみた事がありました。めちゃめちゃ良かったんですが、その時はセミアコ狙いではなかったので買いませんでしたが、渋谷のパコの流れをくむメーカーなので悪いはずはないですよね。

オールドギター

いったい、いつからビンテージなどと、ワインみたいな名称がつけられて、
投資対象なのか、とんでもない金額で取引されるようになったのでしょう。

自分達がギターを始めたころは、確かに50年代のものが、オールドギターで、
古き良き時代の楽器という感じで、それでも自分は中古と思っていました。

REOスピードワゴンのギタリストが、来日した際に、自分の手放した、
54年か、58年のレスポールをイケベとかで見つけて、買い戻したのも、
せいぜい50万円程度だった記憶で、新品の倍するかしないかだったような。

76年、神田のイシバシに、ジョン・レノンが使った、65年製カジノがあり、
25万円でしたが、当時のカジノは新品が10万円もしなかったので、
馬鹿みたいな値段だとスルーしましたが、今となると、すごく悔やまれます。

70年代のフェンダー、ギブソンならば、フェルナンデス・バーニーや、
トーカイ、さらにグレコのほうが、良心的なギターだったと思いますね。

Re: オールドギター

コメントありがとうございます。

オールドは中古の認識は確かに私もありました。レスポールのバースト本が
出るようになってから、何か様子が変わってきてあれよあれよと値段が上がって
しまった感じでしたよね。
メインテナンスのしっかりされているギターか、たまに発見される未使用以外は
比較的コンディションが悪いのも、多いと聞きます。
さすがに当時100年後迄、使用するとは思って作っていなかったでしょうし(笑)。
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