ピッキングについて。

ピックの話 は随分前に取り上げたんですが、少々かぶる部分もありますがピッキングについての事を書く事にします。

ピッキングはギタリストにとって最も重要な要素で、生命線とも云える部分・・・ですが、比較的フィンガリングの方に注目が集りがちです。
最終的にギタリストの“音”を決定付けるのは7割がピッキングではないかと思います。ピッキングとは言いつつも必ずしもピックを使う場合の話だけでは無く、当然指でのピッキングも含んでの話です。
ライトハンドやタッピングに関しては今回のピッキングの内容とは少し違うので別に分類する事にします。

ギターを始める時期、ほとんどの人は左手(右利きのフィンガリング)に集中してしまいます。
右手は取あえず何とか弦を鳴らせる程度で済ませてしまいがちです。
典型的Fの押さえで挫折・・・みたいな話はよく言われますが、その時点でピックは頼りなく持っているだけで弦を撫でるのが精一杯でとても音を出す状態で無いのは、押さえた左手以上なはずです。

クラシックでは最初の練習が右手ではなく、左手で正確に弦を鳴らす練習でした。アポ~・アル~の2種類で開放を1~6弦までキチンと音が出てから、右手の練習に移行したと思います。
前提として音がしっかり出る状態がないと、先に進まないって考え方だと思います。

クラシックの場合ピックは使わず、親指・人差し指・薬指で弦を弾くんですが、今回はピックを使うエレクトリック・ギターのピッキングについて書こうと思います。

ギターを覚えて弾ける様になって来ると、曲の難易度を意識する部分は左手の動きやポジション等が中心になってしまいます。
結果・・左手に気を取られがちになって、左手がこなせれば右手は何とかなると思ってしまいます。
私もそんな考えでいた一人です。

では何故右手のピッキングが大事なのか思いつくままですが・・・
  > 弦を音程ではなく音にするために弾く(はじく)。 
  > リズム(タイミング)を決定する。 
  > 音に強弱や抑揚(ダイナミックス)をつける。
  > ピッキング位置での音色に変化をつける。

どれも大切なポイントだと思います。

ではピッキングはどうすれば良いのか・・・私の持っている少ない経験や、今まで見てきたギタリストのピッキングを踏まえて私なりのポイントを書きます。

先ずはピッキングのスタイルを決めて、そのピッキングで常に安定したフレーズを弾けるようにするんですが、多分この部分が最大の難関ではないかと思います(私も未だに課題にしています)。
ピッキングが安定しないと、音の粒立が揃いません。早いパッセージではこの部分が弾くフレーズの良し悪し以上に、聴く側に影響があると思います。
最近のスウィープやエコノミーと言われる早いフレーズ向けのピッキング・スタイルもありますが、基本的にオルタネイトで確実なピッキングの安定があった上での話しだと思います。
自身のピッキング・スタイルが一度決まれば、その後の応用は比較的に楽なはずですし。

ピッキングを安定させるにはとにかく反復練習。何度も繰り返して身体に覚えさせるしかありません。
その際出来る限り強いタッチで弦を弾かないと強いピッキングが身に付きません。
慣れて来ると、押さえたフレットの弦長に沿った適切な強さで弾ける(感覚的に)様になって、強いタッチでも変にビビった音ではない、弦の振動がギターに伝わった音が出るはずです。

出来ればなるべく硬いピックで弾く事が良いと思います。練習によって柔らかいピックでは不安になる位が理想だと思います。柔らかいピックでなければ出せない音・・・特にカッティングなんかもありますが、硬いピックはその部分を補う事が出来ますが柔らかいピックで逆は中々難しいです。
私も使用するピックはどんどん硬い物に変わって行きました、なので最初から硬いピックで覚える事がロスの少ない練習法だと思います。

練習の過程でピッキング・フォームにこだわり過ぎて変に手首・その他に力が入ってしまうと、身に付ける為の練習が逆効果に成ってしまうケースもあると思います。弾き難いならば弾き易いフォームで弾いた方がよいと思います。
教則ビデオ(本)と同じフォームが、誰にでも合うとは思えませんし。

強いピッキングは音の強弱を表現する上でとても重要ですし、プロで演っているギタリストはかなりの確立でピッキングが強いです。
私もアマチュアの時期に考えていたピッキングの強さとは、数段かけ離れていました。
逆にピッキングの弱いギタリストを見掛けますが、アンプのボリュームや何かで補おうとして悪循環に陥っています。
単純に強く弾く事が最初ですが、次の課題として強く弾いて更に”音”になる事を意識すれば徐々に身に付くと思います。弦を鳴らし切る事を意識出来れば比較的簡単な事に感じます。

余談ですが私がご一緒したギタリストの話を・・・
まだ私が20代の前半の頃、とある放送の仕事で私はエレクトリック、かのギタリスト氏はアコギを弾く曲があったんです。(そのギタリスト氏は現在も執筆活動で、物凄く著名なギタリストでギター雑誌では有名な“先生”との事です)
彼は私より2つか3つ年上の方で、その時持って来たギターはマーチンD-28(私が一番欲しかったアコギ)でした。リハーサルの時フト見ると2フレットにカポが付いていました。私もそうでしたが、アコギの専門職では無いので殆どカポ無しで弾くのが当然でした。
話している途中で、「いやー、アコギは弦が硬くて1音下げの2カポにしないとキツイんだよね。」
更に聞くと驚いた事に弦はコンパウンドとの事。私ですらコンパウンドは張った事がありませんでした。
しかもなんとまあ、撫でる様なピッキング・・・リハーサル後に音響の方が飛んで来て盛んにアコギの音を拾うマイクを盛んにチェックする有り様。
首を傾げた音響マンが私に呆れた感じで「セミアコの音を生で拾うより難しいよ。」

はっきり言ってマーチンと言えども弾き手の技量で鳴らない事もある訳です。

余談の余談ですが、そのギタリスト氏と再会したのはそれから1年後。
誰のライブだったか忘れましたが、場所はサンプラザのロビーでした。
超ど派手なファッションで大声で私の名を呼びながら近づいて来た時には閉口しました。
どうもロックギタリストに転身したとの事・・・たまにギター雑誌でお見掛けしますが“ロック魂”云々~と言っているようです。

ピッキング・スタイルは過去の偉大なギタリスト達が模索しながら、色々な物を確立して来ました。その中で自分の出したい音を出すギタリストがどんなスタイルで弾いていて、使っているピックや弦なども真似てみるのが一番の近道ではないかと思います。
私はベンソンに代表される俗に言う“逆アングル”はかなり練習しましたが手首に負担が掛かるのと、弦のゲージが細いと“逆アングル”の特徴であるアタックのある音が出しにくいと思い断念しました。

私が選択したのは一番オーソドックスな“順アングル”で、参考にしたのはカールトンでした。
その時練習で意識して取り組んだのは70年代にアメリカのプレイヤー・マガジンに載っていた“トミー・テデスコ”(超大御所のロスのセッションギタリスト)のギター講座の一部分です。
弦移動の際に常にアップから移る・・・って事でした。これはオルタネイトの際に有効な方法でとの事で、確かに弾いてみるとストレス無く弦から弦に移る事が感じられました。
本当に良いかどうかは分かりませんが、ピッキングを身に付ける為にはなったのではないか・・・と思います。

よく言われる事ですが・・・
ギターを代えてもその人の音がする・・・って同じピッキングだからな訳です。
上手い人が弾くと安いギターもいい音がする・・・ってピッキングがいいからギター(弦)が鳴って本来の音がする訳です。
ドラマーが上達する過程でタッチが良くなるとボリュームも上がるのと同じで、ギターも良いピッキング・強いタッチを身につける事が必要だと思います。

ギターを弾く時に強いピッキングを意識するかしないかは、その先の音に大きな差が出る筈です。

それを考えてこちらの映像を見て頂けたらと思います。
極限に近い強いタッチと、そのタッチで弾く繊細な音が組み合わされるとギター1本でもこれ程の表現力になります。
ダイナミクスと言う点ではエレクトリックも見習う部分がある筈です。



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Larry Carlton

前回は悲しい訃報の記事でしたが、今回はめでたい・・・と言うか嬉しいニュースをたった今知りました。

カールトンがグラミー賞を受賞したと、家に着いてNHKの7時のニュースで知った次第です。
帰宅までは全くニュースなどの情報を聞くタイプでは無いので、常に世の中よりワンテンポ遅れる私です。

昨年B'zの松本氏と競演したアルバムが受賞の対象だったようです。
とても嬉しい事なのですが、個人的にはカールトンとB'zとの競演はあまり興味のわかない組み合わせでしたので、アルバムも買う事も無くネットでちょっとだけ聴いた程度です。
どちらが良いとか悪いとか・・の問題では無く、本当に作り込んだサウンドには聞こえなかったし、どちらのテリトリーで音作りをしても必ずもう片方に無理があるはずです。

アルバムの発売に合わせて、ブルーノートでライブがあったんですが予約はとてもじゃないが取れる状況では無くB'zのファンの方のパワーを感じました。

カールトンは過去にも確かアコースティック・ギターだけのアルバムでもグラミー賞を受賞していたはずです。(もしかしたらノミネートだけかもしれませんが・・・)
もちろんカールトンが参加したアルバムは確実に受賞はしているはずです。

カールトン自身も年齢的に今回のこの受賞を喜んでいたのではないかと思います。
私もとても嬉しく思います。

4月にブルーノートの単独ライブがあるんですが、すでに予約が始まっているようです。
何処が最後の来日になるのか難しい判断ですが、行きたいと思います。

受賞記念にこちらの映像。

カールトンは最後まで映りませんが、愛用のダンプルがいい音しています。
ラックにTCのパライコが入っているのに驚きました。多分エフェクト音のみにイコライザーを通しているんだと思います。
生音はダンプルに繋げて、エフェクトをちょっと硬めの音にして抜けを良くしているんだと思います。もちろん別のアンプ(スピーカー)から出してです。
(あくまで私の考えですが・・・)

私の大好きなバカラックの“Alfie”をサウンドチェックがてら何気なく弾いているんですが、カールトンらしさ120%ですね。。。




Gary Moore

・・・今日ゲイリー・ムーアが亡くなった事を知りました。

正統派ブリティッシュロック・ギターとは彼の事を言うんだと思っています。
数々のバンドを経て最終的にブルースに戻った彼のギターは説得力の部分で、他のどのジャンルのギタリストにも引けを取らないと思います。

レスポールを弾くギタリストの中でも間違いなくベスト10入りすると思います。
ギブソンからシグネチャー・レスポールが発売されて間もない事が、何か因縁めいています。
もしベックが70年代に路線を変えなければ、彼と同じタイプのギターを弾いていたと思います。
ベックがやり残した事を、きちんと再現して来たギタリストだったと思います。

近年のミュージシャンの訃報の中でも、かなりの衝撃度でした。
ご冥福を祈ると共に、彼のバラードを聴きたいと思います。



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