何とかここまで・・・。

高校3年の終わりからプロとしての音楽活動を始めて10年ちょっとで自分に見切りをつけて音楽から離れる決心をしてから今年で丁度20年。

今年オリンピック・イヤーでしたが20年前と言うと“ソウル大会”だったので鮮明に覚えています。ソウル大会はリハーサルの合間に皆でスタジオのテレビに向かって応援していたんですから。ソウル大会の年の冬に現役を辞めました。

現役を辞める直前に今のかみさんと知り合い、一昨年に楽器屋でフッと目に止まったギターがあったんですよ。
後日かみさんを連れて楽器屋に行って、「買ってもいいかな?」と聞くと「そろそろいいんじゃない、又ギターを弾いても」と言ってもらったんですよね。

目に止まったギターも実は超格安のあまり人気の無いギターだったから、この位の値段ならたいして熱くなる事は無いだろうな・・・仕事にも影響しないし、と思って買ったくらいですから。

でも、やっぱりダメでしたね。1回ギターを弾いてしまうと真剣に弾いてしまうんですよね。
安物ギターでも食事も忘れて深夜まで部屋にこもって弾き倒していました。

そこから又ギター熱が上がって、ちょっといいギターを買っちゃいました。
そこからはもう歯止めが効かない状態!
セッションに出掛けては気持ちよく弾いていました。

昔の音楽関係の友人とは年に数回はメールでのやり取りなんかは続けていたんですが、自分が又ギターを弾くようになると喜んでくれる友人が多かったのがとても嬉しかったです。
そんな昔の友人達と再会したり、頻繁に連絡を取り合ったり、ライブを観に行ったり、挙句の果てはリハで一緒にやったりと・・・20年間の空白が音楽ひとつで埋まってしまう事にビックリしました。

私がやっていた10年間で知り合ったミュージシャンは数知れず、今でも活躍している友人もいるしその時代に知り合った彼らは私にとって貴重な財産と呼べるでしょう。

セッションに出没するようになって約1年後に自分のバンドでライブと呼べるかどうかは別として、お客さんの前で演奏する事も出来ました。とてもいいライブだったと思います。

それから更に半年経った今、昔のミュージシャン仲間から声が掛かり今週ようやくプロとしてステージでライブを演る事が出来ました。
最初は二の足を踏んでいたんですが、やはり昔からの付き合いで相手も私の事を良く知っていてくれて一緒にやろうよ・・・と声を掛けてくれたんですよね。

もう2度とステージで演奏する事は無いと思っていたので諦めていたのですが、チャンスが折角あるのだからもう一度やりたいと思うようにもなりました。

最大のネックは私の長いブランク。ただこの1年半、自分でもよく練習して昔までとは行きませんが今の年齢でしか弾けないギターが弾けるようにまでは辿り着いたと思います。

そのライブですが、歌のバックだったんですがアレンジとキーボードの方は私の現役時代の友人に共通の人がかなり多くて昔にタイムスリップしたような気分でした。
共通の友人に連絡を取ってみると、皆「良かったね、頑張ってね」と言ってくれた人が多かったです。

ステージで弾いていて、昔ほどの大きなホールで弾いた訳ではありませんがやはりお客さんを前にして演奏していた当時を思い出す事が出来ました。
「あ~こんな感じだったかな」と言うのが正直な感想で、とても気持ちよくギターを弾く事が出来ました。

誘ってくれた友人にも感謝しています。

20年近いブランクが良かったのか悪かったのかは私にも分かりません。
ただ自分から一度は辞めたプロのステージに戻れた瞬間はとても幸せだったかも知れません。

もし安物ギターが目に付かなかったら、セッションに足が向かなかったら、今の自分は全然違ったと思います。
やはりギターに感謝ですね。

20年掛かってやっと辿り着く事が出来て今は不思議な気持ちです。

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衝動買いで買ったギター・レスポール編

昔は楽器店によく通っては、衝動買いで何本か買ってしまったギターがあります。

その中でも一番良かったのはレスポールのスタンダードの黒いやつでした。
前の日記に書いた335DOTを買った直後に買っちゃったんですよね。

初めて買った外国製のギターがレスポールだったんですが、下取りに出してしまい手元にはレスポールが無い時期が何年かありました。
80年代に入ってからギブソンもようやく作りに拘るギターを出し始めていて335を買ったんですが、やっぱりレスポールもいつも気になっていました。

80年代半ばはあまりレスポールを使っているギタリストも少なかったし、そういうサウンドもあまり求められていませんでした。
ニール・ショーンなんかはレスポールを使ってはいましたが、フロイトローズを付けたりレスポールとしての原型を留めてはいませんでした・・・。

335DOTを買った渋谷の石橋に弦を買いに行って、黒のレスポールを発見しちゃったんです。
正直、黒いレスポールは憧れでした。当然ベックの使っていたのが黒だった・・・と言う単純な理由です。値段を聞いたら思ったよりかなり安くて、更に値引きもしてくれてすぐに予約しました。

LP-Black.jpg

一応弾いてから買ったんですが、「まあ、こんなもんか」と言うのが感想でした。値段も安いスタンダードだったので色と形だけで決めてしまいました。
買ってから後悔したのはヘッドの形でした。チョット大き目のヘッドでビンテージレスポールの感じとは随分印象が違っていました。

たださすがにギブソンで、ネックの感触なんかはさすがの作りでした。
どんなタイプのピックアップだったかは気にもせず、買ってすぐにダンカンのオープンタイプのピックアップに交換しました。当然色は黒でした。ベックのレスポールも黒いオープンタイプですからね。

ピックアップを交換して、かなり使える音がする様になりました。
本人はベックを意識して買ったレスポールのくせに、かなりジャージーなサウンド向きのギターでした。

余談ですが、中学生の頃竹田和夫さんが「ベックのレスポールなら幾ら出しても欲しい・・・」と言っていました。確か竹田和夫さんも一時期ベックと同じバーブリッジタイプのビンテージ物を使っていましたよね。
ギター雑誌に載っていて、子供心に凄いギターだと思ったものです。

当時のレスポールだから随分な重さでした。肩が凝るくらいの重さでした。
ステージで使う事も少なからずあったんですが、335とは違う意味でギブソンらしい音で活躍してもらいました。
リアマイクは確かに音抜けの面でEMGのストラトやシェクターの改造テレに比べると随分落ちましたが、フロントのキレや音の太さなんかは中々のもんでした。
意外と特注アンプとの相性は良かったと思っています。

今ではジェフ・ベックモデルとしてギブソンから完璧なコピーモデルまで出ている時代ですが、当時は黒いレスポールってだけで弾いている本人は結構満足していたんですよね。
ギター選びってそんな選び方も有りだと思います。好きなギタリストと同じ形と色のギターを手にしたい・・・ってのは、ギターを弾き始める動機やきっかけにもなるくらいですからね。

今持っているギターがレスポールだけなのも、私は実は昔からレスポール好きだったのかもしれません。
音楽活動を再開してレスポールを買う時に2本ほどジェフ・ベックモデルのレスポールを弾いてみたんですが、今の私にはチョット過激な音に感じてしまい、買うまでには至りませんでした。
本当は家に1本欲しいんですが・・・。

そんな訳で黒いレスポールも私の現役生活の最後まで付き合ってもらいました。

過去のライブ体験・ラリー・カールトン編。

ラリー・カールトンは、はっきり言って好きなギタリストを挙げろと言われれば5本の指に入る存在です。
カールトンのライブは多分一番多く観て来たと思います。最近はすっかりご無沙汰していますが、間違いなく一番観て来たギタリストです。

数ある彼のライブの中でも最大の衝撃は、五輪真弓のバックで来日した初来日の時にお忍びに近い形でオープンしたての六本木ピットインでの単独ライブでした。ギターも輸送の関係で日本でレンタルしたと思われるブラウンの335とヤマハのセミアコを使っていました。
(自慢じゃないですが私のと全く同じタイプの335でした、後日カールトン使用ギターとして売りに出ていました)

今では彼の代表曲ルーム335もこの時のライブではサマー・サンと紹介されていました。(のちにFMで放送した時も同じでしたので、間違えないです)
17歳の私には理解を超えたギターを目の当たりにして、ショックで口が聞けなかったのは今でもハッキリ覚えています。

次に観たのは何年か後の単独で来日公演をした時で、渋谷公会堂で2日連続で演ったのを2日共観に行きました。
この時は既にカールトンブーム真っ只中で、客席では望遠鏡で観ている観客もいる始末でチョット演奏を聴く事に集中出来なかったです。

その後何度か観ましたが、一番良かったのは“ブルー・ノート”で観たカールトンでした。
ライブハウスで観るのはやはり彼のいい部分を真近で感じる事が出来るので、本当にいいライブでした。
そのライブは何故かビンテージのストラトで押し通していましたが、さすが彼の手にかかるとストラトも充分にカールトンサウンドがしていました。
ダンプルのアンプで弾いているのを観たのもその時が最初でした。

一時のカールトンはちょっとサウンド的に好みから外れてしまった時期があって、私個人としてはエフェクトが掛かり過ぎの感がありました。
チョット過剰にディレイを掛けたり、歪みが妙にキツイ時期がありました。

初期の頃、クルセイダースで演っていた頃のサウンドを今聴くと本当にいい音がしています。
クルセイダースの“スパイラル”のギターソロは衝撃でした。
コードチェンジに対して見事にコントロールされたフレーズは、今弾いても素晴らしいアプローチだと思います。

カールトンは元々セッションギタリストでしたので、数多くの名演をあちらこちらで残しています。確かにソロよりもセッションでのギターの方が良かったりもしました。

私がカールトンのセッションで最も好きなのはドナルド・フェイゲンの“ナイト・フライ”のラストの曲です。

TheNightfly.jpg

この曲ではソロはとっていませんが、シャッフルでのバッキングワークが前面に押し出されていてボーカルのバックでこれ以上ないセンスで抜群のバッキングをしています。
時期的にも音の感じからも、EMGの付いたバレイ・アーツを使っていたと思われますが、抜群の音色で弾いています。何度聴いても鳥肌もんです。

ロスを離れてからの彼のギターサウンドは、本当に“円熟”した音で初期の頃よりも今の私には心地よく感じます。

“サファイア・ブルー”のジャケットを良く見ると、ピックの持ち方が昔と変っている事に気が付いてビックリしました。真似した訳では無いのですが偶然にも今の私も同じ持ち方です。
それぞれのミュージシャンも年代によって出す音が変化して行くのが面白いですよね。

カールトンのギターは、完コピした曲も数多くありますし、所々美味しい所だけコピーしたのは数限りなくあります。
ギタリストの個性が一番出てしまうチョーキングなんかは、彼のを頂戴した部分が多いと思います。

彼のギターは、ポジショニングまで正確にコピーしないとフレーズ自体のニュアンスが大分変ってしまうので、結構苦労しました。
弦のゲージが細かった時期があったのか、アンプのチューニングのせいか、3弦と4弦・1弦と2弦の区別が付き難い箇所が結構あって苦労しました。
(ポジショニングは間違ってコピーするとクラプトンのクロスロードのイントロ状態になってしまいますからね、全くニュアンスが変ってしまいます)

コードに対してのアプローチもコピーしてみて、なるほど!と思わせる所が随所にあって随分と役に立ちました。
ルーム335の頃は、あるコードに対して別のコードのトライアードでコード分解したフレーズを弾いていました。これは随分と勉強になりました。
最近のをコピーしてみると、意外とブルージーなフレーズはジョー・パスが使っていたフレーズを上手く取り入れていたり、チョット意外な感じでケニー・バレル風なフレーズもあったりして、彼も随分研究していた跡が伺えて嬉しくなってしまいます。

そんなこんなで去年の東京ジャズで観れなかったので、今年は十数年振りに彼のライブを観にいく事にしました。
どんなギターを聴かせてくれるか今から心待ちにしています。

好きだった昔の人に会いに行く感覚に近いです。

ボリュームペダルの話し。

ボリュームペダル・・・今ではあまり使っている方は少なくなってしまったんでしょうか?楽器店に行ってもあまり見かける事が少なくなりました。

私が10代後半の頃から、ギタリストと言えばエフェクターのあとにボリュームペダルを繋ぐのが半ば常識となっていました。
私的にボリュームペダルが気に成り出したのは、カールトンの写真やリトナーの写真を見てからです。

ロック系のギタリストがストラトなんかでバイオリン奏法をボリュームを駆使してやっているのは知っていました。
有名なところでは、ベックの“哀しみの恋人達”やもうチョット古いところでイエスの“ラウンド・アバウト”のイントロなんか有名ですよね(この曲は中学生の時に完コピしたんですよ)。
イエスの場合多分ボリュームペダルを使っていたはずです。
ボリュームペダルさえあれば335と言えどもいとも簡単にバオリン奏法が出来るんですよね。

ただ、仕事をするようになってバイオリン奏法ってスローの曲の効果音的に使ったり、歌前でチョーキングしてヒヨ~~ンって感じで音を伸ばすくらいしか使わなかったです。

ボリュームペダルが絶大な威力を発揮するのは、コンプレッサーを使ったりディストーション系を使った時でした。
コンプレッサーは基本的に小さい音を大きく、大きい音を小さくしてしまうのでギター側のボリューム調整が効き難くなってしまいます。
又ディストーションもバッキングのリフなんかの歪み具合とソロの歪み具合が基本的に一緒でやっていたので、バッキングとソロの音量差をライブでつける時にはボリュームペダルは必需品でした。

ですので、プロになってから常にボリュームペダルは使っていました。
私が一番気に入って使っていたのは、カールトンも使っていた“ショーバット”のペダルでした。
“アーニーボール”なんかも一時使っていたんですが、踏み心地やボリュームの上げ下げの感覚がチョット合わなかった感じです。

ボリュームペダル自体の作りは意外とちゃちな作りで、中を見るとタコ糸みたいなものでボリュームを回しているんですよね。
そんな訳で“ショーバット”のペダルは丈夫だった方ですが、3回程買い換えた覚えがあります。

ラックエフェクターを使うようになってからは必然的にコンプレッサーも必要無くなって使わなくなったんですが、ボリュームの調整はやはりボリュームペダルでやっていました。
結局のところ、ハード目の曲のバッキングなんかは結構歪んだ音でやっていたので、ボリュームペダル無しだと結構不便だったんですよね。

ソロに切り替わる時も、足の感覚ひとつでボリュームが上がるのでやはり便利でした。

音楽活動を再開した時に、ボスのボリュームペダルを見つけて使いもしないのに衝動買いしてしまいました。まだ一度も使っていません。

過去のライブ体験・ディープ・パープル編。

私が初めて外国ミュージシャンのコンサートを見たのは何を隠そう“ディープ・パープル”です。

DeepPurple.jpg

中学生時代は、どんな音楽でも聴きあさりましたがやはり一番聴いたのはハードロック。
中でもパープルは一番聴いたと思います。
中学生時代には既にライブインジャパンが発売されていて、スタジオ盤とは違うライブの臨場感ある演奏に圧倒されていました。

中学生時代にパープルもメンバーチェンジしてしまい、バーンが出た頃はボーカルとベースが代わってしまいましたが素晴らしいアルバムでした。
今ではそのメンバーのカリフォルニアジャムの映像もDVDで見る事が出来ますが、当時はFMでやったのをエアチェックして一生懸命コピーしていたんですよ。

75年にパープルが来日する事になったんですが、残念な事にギターのリッチーはすでに脱退してパープル初のアメリカ人のトミー・ボーリンが加入したバンドになっていました。
ただそのメンバーで出した、世間的には不評だった“カム・テイスト・ザ・バンド”は個人的に凄く好きなアルバムでした。
バラードの“ディスタイム・アラウンド”なんかは今までのパープルではあり得ないシットリとした名曲だと思います。

75年、私は中学3年生でした。
今までは外タレのコンサートって中々行けなかったんですが、パープルが来ると知ったからには行かない訳にはいきませんでした。
場所は日本武道館。その後何度も足を運ぶ事になるホールですが、行ったのはその時が初めてでした。
チケットの取り方も良く分からない子供でしたので、何から何まで初体験でした。
確か電話で予約をして、銀座のチケットセンターみたいな所に後日チケットを取りに行った覚えがあります。
12月にコンサートがあったんですが、なんと高校入試前の最後の期末試験とほぼかち合っていたと思いますが、そんな事は関係無く本人は異様に盛り上がっていました。
そんな事情で一緒に行ってくれる友人は一人も居なくて、結局中学3年生の私一人で行く事になってしまいました。

事前に調べて竹橋駅から歩けば近い事を確認してから行ったんですが、駅を降りて人波にくっついて行けば自然と武道館に到着していました。
帰りはしっかりと道が分からなくなってしまい、何処をどうやって歩いたか分かりませんが東京駅に着いてしまいました。(子供だったんですね)

当時のコンサートは前座バンドが演奏する事が多かったと思います。パープルの前座はなんと“四人囃子”でした。前座バンドもかなり好きなバンドでびっくりしてしまいました。

前座のバンドって30分程で演奏が終わって、パープルが登場してビックリしました。
前座バンドは明らかにサウンドチェックを兼ねていたとしか思えませんでした。なんとパープルのボリュームは5倍は出ていました。
とにかく音が大きかったのが印象的でした。

トミー・ボーリン自体はあまりいい演奏では無かったと思いました。ステージアクションが派手過ぎてあまり良くなかったと思いますが、後で聞いたところによると骨折していたらしいです。

Live-1975.jpg

ただ初めて見るロックコンサートに興奮しない訳はありませんでした!
イアン・ペイスのドラムは30年以上経った今も目に焼きついています。

ディープ・パープルを見たのはその時が最初で最後でした。
高校生になってからはロックから少し離れてしまい、大人になってからは中々行くチャンスが無くて残念な事になってしまいました。
リッチーだけは見ておけば良かった・・・と後悔しています。
レインボーは何度か見に行くチャンスがあったんですが・・・。

プロになって一度お遊びでリハの合間にパープルの曲を演って、みんな異様に盛り上がったのがとてもいい思い出です。最初は適当に演奏してたんですが、徐々に気合が入ってしまいました。

確か六本木のピットインか屋根裏で和田アキラさんがギターで、パープルのコピーライブをやっていたと思います。
大人になってから演るパープルって盛り上がるんですよね。

たまに昔コピーした曲をレコードと合わせて弾くと、とても盛り上がります。