ギタリストとリズム総集編 PartⅡ

ギタリストがバンドのアンサンブルの中でどんなリズムを出すかで、バンド全体のグルーブに大きな変化がでます。
何故なら真っ先にベースとドラムの絡みの音よりも先に、ギターのカッティングに耳が行くのが普通だからです。ベードラとベースの絡む音よりも先にほとんどの人は聞き取りやすい音域のギターの音が先に聞こえてしまうからです。

今回紹介したい映像は、ある意味ギタリストとして究極のグルーブを意図も簡単に弾きこなしている映像です。
クルセイダーズにカールトンの在籍していた時期のヒットアルバム”南から来た十字軍”の中でも、カールトンのギターソロが余りにもインパクトがあってそちらで話題になった”スパイラル”です。
カールトンの代名詞とも言えるこの曲ですが、リズムに限っては日本人の最も苦手とするというかクルセイダーズの最も得意としたハネる16ビートを全面に出した曲なんですね。

オリジナルの音源のドラムはステックス・フーパーとベースはハネるリズムならこの人と言われていたロバート・ポップ・パウエルでとても同じグルーブを出すのは、この二人でしか出せないのでは・・・と思うくらいの完璧なグルーブでした。
ドラムのバーナード・バーディーで有名な”バーディー・シャッフル”とも違うハネかたです。

レイ・パーカー・ジュニアはカッティングの名手と言うかほとんどソロを弾きません。ましてヴォーカリストとしてリリースしたゴースト・バスターズとウーマン・ニーズ・ラヴが思いがけずに大ヒットして以降はセッションは、ほとんどやっていなかったと思います。
その少ないセッションの中でもボズ・スキャッグスの”ミドル・マン”のオープニングナンバーの”ジョジョ”で最高のカッティングを弾いています。
この曲のイントロの雰囲気が中々出せなかったんですが、”と・よ・と・み・ひ・で・よ・し”と音符に歌詞を付けたらなんと雰囲気がでたんですよね。

レイ・パーカー・ジュニアの音を最初に聴いたのはハービー・ハンコックの名盤 "V・S・O・P"の2枚組のC面かD面のどちらかで、ワウワウ・ワトソンとの絶妙なカッティングの絡みが最初でした。
単音だけカッティングして残りの弦はミュートして弾く弾き方は当時は斬新でした。
その後はリー・リトナーがコンプを掛けて弾いていましたが、レイ・パーカー・ジュニアの方が私は好きでした。
当時のL・Aではその単音のカッティングは”スカンク”と名前が付いていたそうです。リー・リトナーのインタビューでそう言っていたので、恐らくそう呼ばれていたんでしょうね。

聞いた話だとレイ・パーカーは結構高めの弦高で0.09か0.08ゲージの細めの弦で、ピックはもの凄く柔らかいのを使っていたようです。私も試して見たんですが、なるほど・・・と思う位レイ・パーカーの音がでました。

クルセイダーズが年月を経てメンバーチェンジを繰り返した中でも個人的には圧倒的に好きなメンバーでのライブです。


ギターはどこでどんな繋がりがあったのか・・・レイ・パーカー・ジュニアが弾いています。
リズム隊はオリジナルほどハネない16ですが圧倒的にタイトな感じが凄まじいです。それ以上に凄いのはレイ・パーカーの刻みです。
よく見るとピックは使っていませんが、リズムのキレはハンパではないですし、ギターの音もこれぞカッティングのお手本のような素晴らしいサウンドでです。
当然ソロは弾いていませんが、それ以上に素晴らしいグルーブで若いリズム隊を引っ張っているのは明らかに分かります。

ギタリストにとってグルーブさせるとはどういう事なんだろう・・・と言う答えがレイ・パーカーの刻みにはあります。
凄いアドリブもギタリストには憧れでしょうし、速弾きだってそうです・・・しかし本当の意味でアンサンブルの中のグルーブもどれだけ大変で素晴らしい事かが分かる映像だと思います。
黒人ミュージシャンの演奏だから仕方ないか、凄くて当たり前だよってのはちょっと違うと思います。グルーブやリズムは白人だからとかは関係ないと思います。
恥ずかしながら私はウィル・リーは写真を見るまで黒人ミュージシャンだとばかり思っていました。
リズムに関して言えば今で云うところのクラブ(昔はディスコでしたが)なんかで踊っている若者は立派なグルーブを身に付けていると思います。
私も若い時は踊りはしませんでしたが、ディスコのノリが好きで結構、勉強半分・遊び半分でいっていたんですよ(笑)。

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ピッキング・スタイル改造計画

SGを弾くようになってというより、ちょっと前から自分のピッキングに物足りなさを感じていました。
以前の記事にも書いたんですが、若い時からカールトンのピッキングを真似て来た私は最近ちょっと違うイメージで弾きたくて仕方ありませんでした。
そんな時にYouTubeでこんなピッキングは良い感じかな・・・と思うギタリストの映像を見つけて、今は彼の真似をして少しでも早く身につけられる様にしようと思っています。

腰痛のお陰で(?)座った状態より立って弾かないとギターが弾けないのでピッキングスタイルを変えるには丁度良い結果となっています。
立った時にこそピッキングのニュアンスはギターに直結しますから・・・。

お手本にしようとしているギタリストは”アレン・ヒンズ”です。



私達世代ではこの曲はエスター・フィリップスのバージョンが必須課題曲的な”恋は異なもの”です。
エスター・フィリップスの曲のジョー・ベックの弾くギターソロはあまりにも有名で、今でも口ずさめる位でいつでも弾ける曲の一つです。確かドラムがスタッフ結成前のクリス・パーカーだったのも懐かしいと思います。
以前のピッキングの記事で書いたんですが、弦移動の際はアップから入るとピッキングがスムーズに行くってお手本の様な演奏です。
ピッキング位置も比較的ブリッジ寄りで、その部分が今回一番の課題にしようと思ったんですよね。
ジョンスコもマイクスターンもピッキング位置はかなりブリッジ寄りなのは、昔から知っていましたが今回私は思いっ切りリア・ピックアップ近辺で弾き切れる様にしようと思っています。
利点はピッキングのタッチを強くしても弦がビビらない事・・・そして何よりトーンですよね。粘り気のある音は意外にもリア寄りのピッキング位置にあるんですよね。
ルカサーなんかはほとんどリア・ピックアップの上がピッキング位置ですし。



この曲は誰でも知っている”チキン”ですが、ここでも彼のピッキング・スタイルが光っています。何とも言えないバランスの良いピッキングだと思います。
良い悪いとかは別にして、一度このピッキングをマスターしようと思っています。

この年でまさかのピッキング・スタイルを変えるとは思いませんでしたが、SGの美味しい音を出すためにも、しばらくは練習・練習です。


ピッキングについて。

ピックの話 は随分前に取り上げたんですが、少々かぶる部分もありますがピッキングについての事を書く事にします。

ピッキングはギタリストにとって最も重要な要素で、生命線とも云える部分・・・ですが、比較的フィンガリングの方に注目が集りがちです。
最終的にギタリストの“音”を決定付けるのは7割がピッキングではないかと思います。ピッキングとは言いつつも必ずしもピックを使う場合の話だけでは無く、当然指でのピッキングも含んでの話です。
ライトハンドやタッピングに関しては今回のピッキングの内容とは少し違うので別に分類する事にします。

ギターを始める時期、ほとんどの人は左手(右利きのフィンガリング)に集中してしまいます。
右手は取あえず何とか弦を鳴らせる程度で済ませてしまいがちです。
典型的Fの押さえで挫折・・・みたいな話はよく言われますが、その時点でピックは頼りなく持っているだけで弦を撫でるのが精一杯でとても音を出す状態で無いのは、押さえた左手以上なはずです。

クラシックでは最初の練習が右手ではなく、左手で正確に弦を鳴らす練習でした。アポ~・アル~の2種類で開放を1~6弦までキチンと音が出てから、右手の練習に移行したと思います。
前提として音がしっかり出る状態がないと、先に進まないって考え方だと思います。

クラシックの場合ピックは使わず、親指・人差し指・薬指で弦を弾くんですが、今回はピックを使うエレクトリック・ギターのピッキングについて書こうと思います。

ギターを覚えて弾ける様になって来ると、曲の難易度を意識する部分は左手の動きやポジション等が中心になってしまいます。
結果・・左手に気を取られがちになって、左手がこなせれば右手は何とかなると思ってしまいます。
私もそんな考えでいた一人です。

では何故右手のピッキングが大事なのか思いつくままですが・・・
  > 弦を音程ではなく音にするために弾く(はじく)。 
  > リズム(タイミング)を決定する。 
  > 音に強弱や抑揚(ダイナミックス)をつける。
  > ピッキング位置での音色に変化をつける。

どれも大切なポイントだと思います。

ではピッキングはどうすれば良いのか・・・私の持っている少ない経験や、今まで見てきたギタリストのピッキングを踏まえて私なりのポイントを書きます。

先ずはピッキングのスタイルを決めて、そのピッキングで常に安定したフレーズを弾けるようにするんですが、多分この部分が最大の難関ではないかと思います(私も未だに課題にしています)。
ピッキングが安定しないと、音の粒立が揃いません。早いパッセージではこの部分が弾くフレーズの良し悪し以上に、聴く側に影響があると思います。
最近のスウィープやエコノミーと言われる早いフレーズ向けのピッキング・スタイルもありますが、基本的にオルタネイトで確実なピッキングの安定があった上での話しだと思います。
自身のピッキング・スタイルが一度決まれば、その後の応用は比較的に楽なはずですし。

ピッキングを安定させるにはとにかく反復練習。何度も繰り返して身体に覚えさせるしかありません。
その際出来る限り強いタッチで弦を弾かないと強いピッキングが身に付きません。
慣れて来ると、押さえたフレットの弦長に沿った適切な強さで弾ける(感覚的に)様になって、強いタッチでも変にビビった音ではない、弦の振動がギターに伝わった音が出るはずです。

出来ればなるべく硬いピックで弾く事が良いと思います。練習によって柔らかいピックでは不安になる位が理想だと思います。柔らかいピックでなければ出せない音・・・特にカッティングなんかもありますが、硬いピックはその部分を補う事が出来ますが柔らかいピックで逆は中々難しいです。
私も使用するピックはどんどん硬い物に変わって行きました、なので最初から硬いピックで覚える事がロスの少ない練習法だと思います。

練習の過程でピッキング・フォームにこだわり過ぎて変に手首・その他に力が入ってしまうと、身に付ける為の練習が逆効果に成ってしまうケースもあると思います。弾き難いならば弾き易いフォームで弾いた方がよいと思います。
教則ビデオ(本)と同じフォームが、誰にでも合うとは思えませんし。

強いピッキングは音の強弱を表現する上でとても重要ですし、プロで演っているギタリストはかなりの確立でピッキングが強いです。
私もアマチュアの時期に考えていたピッキングの強さとは、数段かけ離れていました。
逆にピッキングの弱いギタリストを見掛けますが、アンプのボリュームや何かで補おうとして悪循環に陥っています。
単純に強く弾く事が最初ですが、次の課題として強く弾いて更に”音”になる事を意識すれば徐々に身に付くと思います。弦を鳴らし切る事を意識出来れば比較的簡単な事に感じます。

余談ですが私がご一緒したギタリストの話を・・・
まだ私が20代の前半の頃、とある放送の仕事で私はエレクトリック、かのギタリスト氏はアコギを弾く曲があったんです。(そのギタリスト氏は現在も執筆活動で、物凄く著名なギタリストでギター雑誌では有名な“先生”との事です)
彼は私より2つか3つ年上の方で、その時持って来たギターはマーチンD-28(私が一番欲しかったアコギ)でした。リハーサルの時フト見ると2フレットにカポが付いていました。私もそうでしたが、アコギの専門職では無いので殆どカポ無しで弾くのが当然でした。
話している途中で、「いやー、アコギは弦が硬くて1音下げの2カポにしないとキツイんだよね。」
更に聞くと驚いた事に弦はコンパウンドとの事。私ですらコンパウンドは張った事がありませんでした。
しかもなんとまあ、撫でる様なピッキング・・・リハーサル後に音響の方が飛んで来て盛んにアコギの音を拾うマイクを盛んにチェックする有り様。
首を傾げた音響マンが私に呆れた感じで「セミアコの音を生で拾うより難しいよ。」

はっきり言ってマーチンと言えども弾き手の技量で鳴らない事もある訳です。

余談の余談ですが、そのギタリスト氏と再会したのはそれから1年後。
誰のライブだったか忘れましたが、場所はサンプラザのロビーでした。
超ど派手なファッションで大声で私の名を呼びながら近づいて来た時には閉口しました。
どうもロックギタリストに転身したとの事・・・たまにギター雑誌でお見掛けしますが“ロック魂”云々~と言っているようです。

ピッキング・スタイルは過去の偉大なギタリスト達が模索しながら、色々な物を確立して来ました。その中で自分の出したい音を出すギタリストがどんなスタイルで弾いていて、使っているピックや弦なども真似てみるのが一番の近道ではないかと思います。
私はベンソンに代表される俗に言う“逆アングル”はかなり練習しましたが手首に負担が掛かるのと、弦のゲージが細いと“逆アングル”の特徴であるアタックのある音が出しにくいと思い断念しました。

私が選択したのは一番オーソドックスな“順アングル”で、参考にしたのはカールトンでした。
その時練習で意識して取り組んだのは70年代にアメリカのプレイヤー・マガジンに載っていた“トミー・テデスコ”(超大御所のロスのセッションギタリスト)のギター講座の一部分です。
弦移動の際に常にアップから移る・・・って事でした。これはオルタネイトの際に有効な方法でとの事で、確かに弾いてみるとストレス無く弦から弦に移る事が感じられました。
本当に良いかどうかは分かりませんが、ピッキングを身に付ける為にはなったのではないか・・・と思います。

よく言われる事ですが・・・
ギターを代えてもその人の音がする・・・って同じピッキングだからな訳です。
上手い人が弾くと安いギターもいい音がする・・・ってピッキングがいいからギター(弦)が鳴って本来の音がする訳です。
ドラマーが上達する過程でタッチが良くなるとボリュームも上がるのと同じで、ギターも良いピッキング・強いタッチを身につける事が必要だと思います。

ギターを弾く時に強いピッキングを意識するかしないかは、その先の音に大きな差が出る筈です。

それを考えてこちらの映像を見て頂けたらと思います。
極限に近い強いタッチと、そのタッチで弾く繊細な音が組み合わされるとギター1本でもこれ程の表現力になります。
ダイナミクスと言う点ではエレクトリックも見習う部分がある筈です。



ギタリストと読譜力について。

ギタリストにとって読譜力ってどこまで必要かとても難しい問題だと思います。

クラシックから入らないギタリストは9割方は耳からギターを覚える訳で、基本的に譜面を読む力は弱いと思います。
絶対音感も付き難い時期に始めるのがギターなので、その点でも他の楽器に比べると不利が先行してしまいます。

それではギターで仕事をするにはどの程度の読譜力が必要なのか私の経験から感じる事を書く事にします。

私が音楽を始めた当初は今で言うTAB譜は存在していなくて、あくまでも五線譜だけでした。
音楽の現場でもギタリストに渡されるのは100%五線譜だけだと思います。
TAB譜だけに慣れてしまうのは現場では危険極まりない事だと思います。
私事ですが、最近のギター雑誌に書かれているTAB譜は全く読めないし、TAB譜自体ポジション的に難が有る場合が多いので読まない事にしています。

現場ではどこまで書き込まれた譜面が出てくるか・・・と言うと、私の経験上では決められたフレーズは何は無くともおたまじゃくしで書かれて来ます。
特にイントロやエンディングは間違いなく音譜で書かれてきますし、間奏も指定されたフレーズはほぼ譜面に起こされています。
それを事前に譜面と音源を貰えれば別ですが、何の前置きも無く俗に言う“初見”で弾かされる時はかなりの読譜力を要求されます。

譜面を受け取って1分経たないうちにカウントを出されて曲がスタートする事もしばしばです。
一発目から音を外す事はほぼ許されないので随分と勉強になったと今は思います。
1分間でざっとメロディーの部分には目を通します。
慣れて来ると見ただけでポジションとフレーズが浮かぶ様になるので、譜面には習うより慣れろ・・・としか言えません。

初見の仕事は10代の終わりからして来ましたが、20歳の頃世の中でカラオケブームが起こり始めてあちこちのカラオケメーカーの仕事を随分しました。
オケが既に出来上がっていてガイドの歌メロを部分部分録音して行くんですが、そんな時はスタジオ内に私一人ポツンと山のような譜面の前に座らされてモニタールームから間髪つけずに「はい1番の何小節目から行きます・・・終わったら早送りで2番出します」とか指示が出て、ほぼ初見で1日10時間近く弾かされた事もありました。
スピードを要求される仕事だったので間違えが許されない状況で随分譜面には強くなったと言うか慣れてしまいました。

ちなみに私も初見の練習をしたのはポップスの曲集でボーカルのメロディーを手当たり次第にギターで弾いたりしました。
ボーカルのメロディーって極端に難しい動きが無いので、譜面に慣れるのには手っ取り早いと思います。

次に練習したのは自分が知っているメロディー(童謡でも何でもいいんですが・・・)を譜面無しでギターで弾く事でした。
口ずさめるメロディーをギターですぐに弾ける様に訓練するのも読譜力のアップには重要だと思います。

音の高い・低いはある程度慣れると着いて行けるんですが、リズムの譜割は色々なパターンを自分なりに研究するしかありません。
私の経験上、5連や7連ってのはあまり出て来ませんが複雑なシンコペーションのパターンは多々出て来ます。
どんなに複雑なシンコペでも殆どの場合過去に例があるパターンが殆どなので、研究すればある程度パターン化して譜面を映像として理解して弾く事が出来ると思います。

初見に関しては私の経験では達人を何人も見て来ました。
人の譜面を覗き込んで逆から読む人や、私の持っていた自分でコピーしたやたら難しいテーマの曲を意図も簡単に初見で吹いたサックスプレーヤーもいました。
ギタリストでもやたらと譜面に強い方がいて、その人曰く「歌えるフレーズは全部弾けて当たり前・・・」みたいな事を言われた事もあります。
考えてみたらベンソンの得意なスキャットとギターのユニゾンなんかもそれに当てはまる事だと思います。

そんなこんなで私ですが、今でも極端に難しいジャズのテーマは別として青本と呼ばれるジャズ曲集程度の譜面なら大体弾けると思います。

譜面が読めればそれが全てでは無いのは私も昔から痛いほど痛感しています。
譜面がある程度読めてしまうが故に、自分のギターにじれんまみたいな物を感じていました。

譜面が読めなくても数限りなく素晴らしいミュージシャンは多数居る事も知っています。
ただ私が思うには譜面って音楽で言う所の言葉みたいなもので、例えば自分でアレンジした譜面を他のミュージシャンが私の意図した処を譜面を通して理解してくれたり、又その逆もある訳です。

1曲を人に伝える場合、譜面があると無いとでは時間的にも全然変ったものになってしまうし意図した事を上手く口で伝えられない時に譜面って大事なのかな・・・と思います。

ギター自体、特にエレキギターは譜面よりフィーリング的な考え方を持つ人が多いと思いますが、海外のセッションギタリストなんかはメチャメチャ譜面に強い上更にその譜面に書かれた以上の素晴らしい演奏をしています。
凄くいい例がこの映像だと思います。
あきらかに彼は初めて見る譜面に自分なりのフィーリングを加えて素晴らしいアプローチをしています。
特筆すべきはボイシングとギターの音ですね。
私の経験上、読譜力はあるに越した事は無いギターのテクニックの一つだと思います。






コピーについて。

私がギターを始めた頃は今みたいにコピー譜は殆ど存在していなくて、耳コピが当たり前の時代でした。
フォークギターからギターを始めた訳ですが、フォークギターで覚えたのは殆どローコードくらいな物でエレキギターを弾くようになってコピーを始めたんだと思います。

初めてコピーした曲は当時のお決まりパターンだったパープルの“ハイウェイ・スター”か“バーン”だったと思います。
殆ど同時にコピーしていたので、どちらが先かは正確に思い出せません。
パープルの曲はかなりマイナーな曲でも殆どコピーしています。

最初は本当に適当なコピーで、何度も聞き返して違う部分を修正していっていた状態でしたが何度も聴く事でコピー慣れ出来たんだと思います。

高校1年生になってすぐ、イエスの“ラウンド・アバウト”やベックの“ジェフズ・ブギー”をかなり精度の高い完コピが出来たのもパープルを一生懸命コピーして来たお陰だったと思います。
“ラウンド・アバウト”は今までコピーした曲の中で多分一番時間を掛けていたと思います。

基本的に耳コピは得意な方だと思います。(笑)
その後も色々な曲をコピーしたりする時も比較的人よりは早かったんじゃないかな?と思います。

高校時代はベックの“ブロー・バイ・ブロー”や“ワイアード”を必死にコピーしていました。
弾ける弾けないは別として、ベックの場合勉強になったのはやはりリズム感的な事だったと今は思います。

その後はやはりカールトンとリトナーに代表されるフュージョンギタリストは完コピした曲もあれば、美味しい部分だけはしっかりコピーさせて貰いました。
コピーするとその曲が弾ける・・・って事以上に凄くギターの練習になるんだと私は思います。

違うギタリストが弾くフレーズ廻しやポジショニングって凄くギターの練習になります。

例えばリトナーの代表曲とも言える“キャプテン・フィンガーズ”なんかは本当に時間を掛けて自分のものにしました。
あまり好きな曲では無いですが、ギターの練習には持って来いでした。

コピーして自分でも本人のレコードと合わせてそっくりに弾ける曲は限られていますが、今でもそっくりに弾ける自信があるのは10曲以上はあると思います。
その内の半分近くはやはりカールトンの曲になってしまいます。
カールトンの指癖やチョーキングの癖は今でも自分から離れなくて困ってしまう事もある位です。

ギターで仕事をするようになってからはインスト物のコピーはあまりしなくて、AORと呼ばれるジャンルのボーカリストの間奏やイントロのギターソロをやたらとコピーしていました。
代表的なところで言えば、ジェイ・グレイドンやディーン・パークスや当然若い頃のルカサーの歌物のソロは随分とコピーしました。

名前を出したギタリスト以外にもカルロス・リオスやリッチー・ジトーやジョン・トロペイ・・・etc数えたらきりが無い位セッションギタリストのコピーはしました。
彼らの弾くバッキングワークも凄く勉強になった事は当然の事です。

インスト物と違って歌をどうサポートして曲に合ったソロを組み立てるのって凄く難しい事だと思います。
制約のある中で彼らは素晴らしいソロを弾いていました。
今でも実はインスト物よりは歌伴の方が本当は弾きたいと思っている位です。

私の場合単純にギターだけをコピーするのでは無くて、基本的にはコードもコピーする様にしていました。
それって凄く大事な事で、コードに対してのフレージングやポジショニングはギタリストにとって生命線に近い位の事だと思います。

海外では誰々とそっくりに弾ける・・・なんて事が出来る事は全く自慢にはならないと昔から聞く話です。
それ以上に大事なのは個性であると言われています。

ただ、パット・マルティーノにしても噂ではウェスそっくりのギターはいつでも弾けるらしいし、カールトンもジョー・パスそっくりの事は当たり前の様に弾けると聞いています。

私は随分とコピーはしましたが、自分のギターってこれ!ってのは見つからないまま現在に至っています。
この先少しでも自分らしく気持ちのいいギターが弾ける様に日々努力をして行くつもりではいますが、昔からの自分のギターから中々抜け出せないみたいな事も最近感じています。

あと5年は頑張って少しでも上達出来れば、もう少しは後悔の無いギター人生を終えられるんじゃないかと微かな望みを持っています。

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Author:Les Paul L-5
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